通訳案内士試験

よかろうもん!

2006年09月03日 22:26

今日、通訳案内士試験を受験しました。

通訳案内士とは、訪日した外国観光客に対し、外国語で
日本の観光案内をするための国家資格です。
( 無資格のまま、報酬を伴う通訳案内は、法律違反なんです! )
試験は、国土交通省の事務代行機関として、国際観光振興機構(JUTO)
年一回行っています。通訳案内としての資格となることから、試験は
とても難しく、昨年の合格率は、たったの11.2%(受講者数 7,043人)!

まだまだ合格できるレベルではないことはわかっているものの、
中国語を勉強する目的になると思いつつ、受けてみました。

が、難しすぎる!

午前中の語学試験が難しいのは理解できるし、
解けるようになるよう頑張ろうと思ったのだが、

午後の日本地理、日本歴史、一般常識までもが、
重箱の隅をつつくような問題ばかり。


本来、この資格に問われるべきものは、海外観光客と十分な会話ができる
語学能力と、知ってて当然なレベルの地理、歴史、一般常識に関して、
アンテナを立て、情報を得ようとする姿勢があるかないかではないだろうか?

加えるなら、旅行をより楽しいものに演出するための、
コミュニケーション能力や、エンターテーメント能力だと思う。

試験問題を考えている人が、この資格の意味、試験科目に
これらの科目が何故あるのかを理解しているかを問いたくなる。

英語以外の語学の受験者が同じフロアーで受験していたが、400人ぐらいは
いました。英語も同じぐらいいるとすれば、福岡会場だけで800人。全国の
12会場での受験者は、前年同様1万人近い人が受験したと思われる。

通訳案内士として頑張ってみたいと思っている人はたくさんいる。
行政もその人材を求めている。
訪日観光客もきっと望んでいる。
通訳案内士を育成や、就業に関するサポートをやっている組織も、
たくさんいる。(福岡にも、九州通訳ガイド協会があります。)

全国的に観光産業を育成していこうという流れの中で、
この資格試験の壁が大きな障害になっているのではないだろうか?


昨年の結果を見ると、一次試験の合格率が1割~2割なのに対して、
二次試験の口述試験は、落ちる人の方が少ない。

資格の意味を考えると、この傾向は絶対におかしい。

知識レベルの試験で、本当に就業したいと思っている人を
不用意にふるい落とすべきではないと思う。

一次の知識レベルでは、語学能力と、やる気が本当にあるのかを
確認することを基準すべきで、ガイドできるレベルであるかを問う
口述試験でふるいにかけるべきだと思う。

通訳案内士としての品質を上げたければ、地理や歴史、一般常識の重箱の隅を
問題とするのではなく、三次試験を設けて、ガイドとしての能力( 楽しませる
ことができる人か )を判断した方が、よほど日本の通訳案内士の品質は高い
ものになると思う。

会場には、中国人や、韓国人と思われる人もたくさん見受けられた。
日本人の私ですら疑問に思う、これらの試験問題は、彼ら・彼女らに取っては
もっともっと大変だろう。日本で日本の観光ガイドをやろうとする、
こちらが感謝したいほどの思いを、折角持っているのに…。

来年も受験し、ぜひ合格してみたいと思うのだが、
理不尽に感じる試験対策に、時間を要するのはとても遺憾に感じる・・・。
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