今年も、御供所ライトアップウォークに行ってきました。　（昨年のブログ、一昨年のブログ）

東長寺、承天寺、妙楽寺の３つの寺院を
幻想的な雰囲気でライトアップする取り組みです。

今年で３年目となり、博多の秋のイベントとして定着したせいか、今年は、たくさんの人人人。

チケット（３寺院共通で500円）を買うのに、１００ｍぐらいの列。

妙楽寺では、３ｍほどの狭い路地に、
本堂に向かう列、開山堂に向かう列、帰る人の列でごった返し。

そして、そして、最も期待していた承天寺の石庭は、中門の入り口付近に
折り返された２００ｍぐらいの列が・・・。１時間待ちとのことでしたが、
残り時間も１時間。入れない可能性もあるとのことで、あきらめました・・・。

そんな中、撮った写真を幾つかアップしますと、

東長寺 六角堂	東長寺 本堂
妙楽寺 方丈	承天寺 中門

東長寺にも、妙楽寺にも、承天寺にも良く行きますが、いつもと違う幻想的な雰囲気をかもし出していました。

今年は、承天寺の境内に、「博多夜市」と題した露店もあって、博多織のおみやげ品や、博多独楽や博多張子などの博多の伝統工芸品、うどん、そば、まんじゅうなどのお店が並んでました。



聖福寺の仏殿です。

この日は、灯明ウォッチング（１８日と２５日の開催で、この日は御供所界隈のみ）もやっていて、
聖福寺の境内も灯明の灯りに照らし出されていました。

伺ったときにちょうど、仏殿の前で、
博多松囃子が披露されていました。

人出も多く、とっても賑わっていましたが、いくつか課題も感じました。

今年は灯明ウォッチングが全く分離された別イベントに感じられたこと。

以前から感じてることですが、小さな博多の街の中に、たくさんの地域振興団体が
あります。灯明ウォッチングと、御供所ライトアップウォークも別の実行委員会なので、
別のイベントなんでしょうが、参加する人は、どの団体がやっているかなど、意識する
はずがなく、博多の秋の風物詩を楽しみに来ています。

ともに、博多の秋の街並みを、灯りを使って、美しく見せるイベントなだけに、
もっと連携してやった方が良いように思いました。

それと、参加者が増えたことで、”静”の空間が消えてしまったこと。

特に、妙楽寺の入り口付近は最悪でした。
（承天寺は、本堂へ入ることすらできなかったので、わかりませんが・・・。）
入る人、出る人で狭い通路がごった返し、動けない状況で、息苦しささえ感じました。

本来、寺院の持つ”静”の空間の中で、その建築物が暗闇に光で照らし出される
ことで、”静”の中の”美”を感じるイベントであったはず。すくなくとも、一昨年の
初開催の時は、それを感じました。イベントが認知され、参加者が増えることは
喜ばしいことでしょうが、その雰囲気が消えてしまうのは悲しく感じます。
お金をあまりかけない形で、もっと長い期間やったりしてみても、良い気がしました。

そして、最も感じたのが、人とのふれあいが無いこと。

チケット販売場所や、各寺院にもたくさんのスーツ姿の若い方たちが対応されていましたが、
アルバイトだからでしょうか、各自の担当業務をこなすイメージで、来た人への笑顔や、
人との交流を楽しむような、おもてなしの心を感じませんでした。（聞いても、担当以外の
ことは知らないって感じで・・・）

イベントとしては、スマートで、きっちりと企画されている感じがしましたが、
法被姿や地域のジャンパー姿とかで、地域の人が「いらっしゃい！」と笑顔で
迎えるような空間を演出したほうが、ただきれいにライトアップされた場を見せる
よりも、もっと良かったのでは？と感じます。

参加者も年々増え、とても成功したイベントだと思いますが、このままで良いのか？
イベントを企画・実施することの難しさを感じた日でした。